介護職の転職で内定を辞退するなら、辞退すると決めた時点で、できるだけ早く採用担当者へ直接伝えるのが基本です。まず電話でおわびと辞退の意思を伝え、その後にメールで内容を残すと、行き違いを防げます。
内定承諾書への署名や入職日の調整まで進んでいる場合は、単なる選考辞退とは扱いが異なることがあります。契約書や就業条件通知書を確認し、迷う場合は採用担当者に状況を説明してください。
介護職の内定を辞退するときの基本的な流れ
内定辞退は、次の順番で進めるとスムーズです。連絡を先延ばしにせず、採用担当者が次の候補者への連絡や入職準備を進められるようにしましょう。
- 内定辞退を決めたら、連絡先と期限を確認する
採用担当者の電話番号、メールアドレス、内定通知や承諾書に記載された回答期限を確認します。 - 採用担当者へ電話で伝える
「内定をいただいた件で、辞退をお伝えしたくご連絡しました」と切り出し、結論を先に伝えます。 - 理由を聞かれたら、簡潔に説明する
詳しい比較内容や他法人の批判まで話す必要はありません。「慎重に検討した結果、別の進路を選ぶことにしました」などで差し支えありません。 - おわびと感謝を伝える
選考や入職準備に時間を使ってもらったことへのおわびと、内定を出してもらったことへの感謝を述べます。 - 必要に応じてメールで確認する
電話で伝えた内容を、辞退の意思と連絡日が分かる形でメールに残します。
内定辞退はいつまでに伝えるべきか
できれば内定辞退を決めた当日から翌営業日までに連絡します。回答期限が設定されている場合でも、辞退すると決めたなら期限まで待つ必要はありません。
入職日が近いほど、施設や事業所は勤務シフト、研修、制服や備品の準備を進めている可能性があります。連絡が遅れるほど相手への負担が大きくなりやすいため、迷いがなくなった時点で伝えましょう。
連絡する時間帯
電話は、施設や事業所の営業時間内で、比較的忙しさが落ち着いている時間帯を選びます。介護施設では早朝や食事、入浴、申し送りの時間に現場が忙しくなることがあるため、採用担当者が対応しやすい時間を確認するとよいでしょう。
担当者が不在なら、何度も現場職員に詳しい事情を話すのではなく、「採用担当者にお伝えしたい件があります。折り返しをお願いできますか」と伝えます。折り返しがない場合は、メールで辞退の意思を送ってください。
電話で内定辞退を伝える例文
電話では、理由を長く説明するよりも、辞退する事実を明確に伝えることが大切です。
基本的な伝え方は、次のとおりです。
「お世話になっております。先日、内定のご連絡をいただいた〇〇です。採用ご担当の〇〇様はいらっしゃいますか」
担当者につながったら、次のように伝えます。
「先日は内定のご連絡をいただき、ありがとうございました。大変申し上げにくいのですが、慎重に検討した結果、今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡しました。お忙しいなか選考や入職の準備をしていただいたにもかかわらず、申し訳ありません」
理由を聞かれた場合は、次のように簡潔に答えられます。
- 「自分の希望する勤務条件を改めて考え、別の進路を選ぶことにしました」
- 「家族と相談した結果、現在の生活状況では入職が難しいと判断しました」
- 「今後のキャリアを考え直し、別の職場を選ぶことにしました」
他の施設や法人に決めた場合でも、施設名や給与などを詳しく伝える必要はありません。理由を偽るのではなく、相手に伝える範囲を必要最小限にすると、話が長引きにくくなります。
メールで内定辞退を伝える例文
電話がつながらない場合や、電話で伝えた内容を記録として残す場合は、次のようなメールを送ります。メールだけで連絡する場合も、件名で用件が分かるようにしてください。
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
〇〇法人
〇〇施設
採用ご担当者様
お世話になっております。
先日、介護職の内定通知をいただきました〇〇〇〇です。
このたびは内定をいただき、誠にありがとうございました。慎重に検討した結果、誠に勝手ながら、今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
選考のお時間をいただき、入職に向けて準備を進めていただいたにもかかわらず、このような結果となり申し訳ございません。ご迷惑をおかけしますことを、重ねておわび申し上げます。
何卒ご理解くださいますよう、よろしくお願いいたします。
氏名:〇〇〇〇
電話番号:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇〇
電話で先に伝えた場合は、「本日お電話でお伝えしましたとおり、内定辞退の意思を確認のためメールいたします」と書き換えても構いません。
内定辞退の理由はどこまで伝えるべきか
理由は詳しく話しすぎなくても問題ありません。採用担当者から理由を尋ねられたときは、転職先の具体名や他社との比較を出さず、判断した事実を簡潔に伝えます。
たとえば、「給与が低いから」「他の施設のほうが条件がよいから」と率直に伝えるより、「勤務条件や今後の働き方を検討した結果、別の選択をすることにしました」と説明するほうが、相手を不必要に刺激しません。
ただし、家庭の事情や健康上の事情など、説明すると理解されやすい理由がある場合は、無理のない範囲で伝えてもよいでしょう。詳しい事情まで説明するかどうかは、自分で決められます。
内定承諾書を提出した後でも辞退できるのか
内定承諾書を提出した後でも、辞退の相談自体はできます。ただし、内定通知を受けた段階、承諾書を提出した段階、雇用契約書に署名した段階では、契約関係や確認すべき条件が異なる場合があります。
特に、次のような状態なら、書類を確認したうえで早めに採用担当者へ連絡してください。
- 内定承諾書や入職誓約書を提出している
- 雇用契約書に署名している
- 入職日や勤務シフトが決まっている
- 研修や引っ越しなど、入職に向けた手続きが始まっている
- 紹介会社や転職エージェントを通して内定を受けている
内定承諾後の辞退を一律に問題ない、または必ず違約金が発生する、と判断することはできません。契約書や就業条件通知書に記載された内容、内定の条件、入職までの手続きによって確認が必要です。
辞退を決めた場合は、書類の内容を確認しつつ、まず採用担当者に事実を伝えます。違約金や損害賠償を求められた場合など、判断が難しいときは、労働条件に関する公的な相談窓口や法律の専門家への相談を検討してください。
転職エージェント経由で内定した場合の伝え方
転職エージェントを通して応募した場合は、まず担当のキャリアアドバイザーへ辞退の意思を伝えます。応募先へ自分で先に連絡するよう指示されている場合を除き、エージェントを通して連絡してもらうのが一般的です。
担当者には、次の内容を伝えると話が進みやすくなります。
- どの法人・施設の内定を辞退するのか
- 辞退を決めた理由の概要
- 内定承諾書の提出や入職日の確定状況
- 応募先へいつまでに連絡してほしいか
紹介会社を通した採用では、応募先と紹介会社の間で手続きが進んでいることがあります。自分だけで連絡を止めず、担当者に早めに相談してください。
内定辞退で避けたい伝え方
内定を辞退する場合でも、次のような対応は避けましょう。
- 連絡せず、電話やメールを無視する
- 入職日になってから辞退を伝える
- 「少し考えます」と言い続けて回答を遅らせる
- 他の施設の条件や職員を必要以上に批判する
- 一度承諾した事実を隠して、選考辞退だけのように伝える
無断で出勤しない、いわゆる無断キャンセルは、施設のシフトや利用者へのサービスにも影響します。辞退すると決めたら、短い連絡でもよいので、必ず採用担当者へ意思を伝えましょう。
内定辞退を迷っている場合の判断方法
まだ辞退を決めきれていないなら、内定を受けた施設と現在の職場、または他の候補を同じ項目で比べます。介護職では給与だけでなく、夜勤回数、勤務時間、休日、業務内容、教育体制、通勤時間なども働き続けやすさに関わります。
| 確認する項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 雇用条件 | 基本給、手当、賞与、試用期間、昇給の条件 |
| 勤務時間 | 日勤・夜勤の時間、夜勤回数、残業の有無 |
| 休日 | 年間休日、希望休、休日の取りやすさ |
| 仕事内容 | 介護業務の範囲、記録、委員会、送迎や夜勤の担当 |
| 通勤・生活 | 通勤時間、交通手段、家庭との両立 |
| 入職後の支援 | 研修、資格取得支援、夜勤開始までの教育 |
求人票だけでは分からない条件がある場合は、内定辞退を伝える前に採用担当者へ確認します。ただし、確認した結果、入職しないと決めた場合は、追加の質問を続けず、早めに辞退を連絡してください。
介護職の内定辞退で最初にすること
内定を辞退すると決めたら、まず内定通知や契約書を確認し、採用担当者へ電話で結論を伝えます。理由は簡潔でよく、感謝とおわびを添えれば、詳しい比較内容まで説明する必要はありません。
内定承諾書の提出後や入職日決定後、転職エージェント経由の場合は、通常の選考辞退より確認が必要です。連絡を放置せず、契約書や手続きの状況に沿って、関係者へできるだけ早く相談してください。







